数週間前、無線マウスの充電をすっかり忘れたまま会議に突入してしまい、電池切れでアタフタしてしまいました。この一件で「やっぱり有線マウスだな」と思い直して、G502 Xの有線モデルを購入してみました。
購入前のレビューチェックでは、ちょっと厳しめの意見が多かったので、「イマイチかも…?」なんて心配をしていましたが、実際に使ってみたら気になる部分はあるものの、G502から改善されているところも多くて、個人的に満足できました。
細かいレビューはすでにたくさんあると思うので、私の感じたポイントをサクッとお伝えします。

良いところ
G6ボタン(DPIシフト)が押しやすくなった
G6ボタンはサイドボタンの中でも一番奥に配置されているボタンです。前作のG502では「ボタンが遠すぎて押しにくい」といった意見をよく見かけました。
下の画像はG502を普通に握った状態です。これだと指がほとんど届かないため、マウスを少し斜めにして、ボタンが押せるように握っていました。

それが、G502 Xではボタンが長くなり、親指が自然に届くようになりました。このおかげで、普通の握り方のままスムーズに押せるようになり、とても使いやすくなりました。個人的にこの改善が一番嬉しかったです。

ただし、持ち方や親指の位置によっては、G6ボタンにほぼ触れている状態になるため、感触が気になったり、間違って押してしまうことが懸念点といえます。
また、ボタンを逆向きに取り付けて前作のG502に近い距離感にできたり、ボタンそのものを物理的に無効化できるようになっています。


使う人の好みに合わせて調整できるのは嬉しいポイントだと思いました。
G7ボタンも押しやすくなっている

G7ボタンは、左クリック部分の縦に2つ並んでいるボタンの下側です。画像をよく見ると、反射した「G7」の文字が微かに見えると思います。このG7ボタンは、前作と比べると約2倍の長さになっていて、使いやすく改良されています。
別の角度から見ると、さらに改善ポイントが分かります。




このようにG502 XではG7ボタンに角度が付けられたので、指を横にスライドするだけでボタンが押せるようになりました。前作では、このボタンが少し使いにくかったので、今回の改善は非常にありがたいポイントでした。
この他に、軽量化されて持ち上げが楽になり、重心も調整されていて、私の場合はお尻側が手のひらにくっつように持ち上がって使いやすくなりました。
また、ラバーとプラスチックの繋ぎ目が綺麗でビルドクオリティは高いと思います。(ブラは少しチープな感じがします)

さて、これで良いところは十分に伝えきりました。次は不満なところをお話しします。
不満なところ
ミドルクリックが硬い
絶対に伝えておきたい不満な部分は、ミドルクリック(ホイール押し込み)がとても硬く、これまで使ってきたマウスの中で一番硬いと感じるレベルです。
似ている感覚の物が見当たらないため、少し変わった説明になりますが、キッチンスケールを使って押し込む力を計測してみました。その結果、ミドルクリックが押し込まれるまでに約250g必要でした。前作のG502は約210g、他に持っているいくつかのマウスは約150g程度でした。この比較を見ると、G502 Xのミドルクリックがどれだけ硬いかがわかると思います。
ついでにミドルクリック音も結構うるさいので、総合して「どうしてこうなったの?」と思う仕上がりになっています。チルトは普通なのに…、どうして……。
オンボードメモリでマクロの一部の機能が使えない
オンボードメモリは、設定をマウスに保存できる機能で、異なるパソコンやデバイスに接続しても同じ設定が使用できるため、G HUBをインストールできない環境で重宝します。
それで、マクロが動作しなかった操作が「Ctrl + Shift + 左クリック」です。原因を調査するため「左クリック」や「ホイール上下」だけを登録しても動作しないため、おそらくマウスの基本的な操作はオンボードメモリでは無効化されるのだと思います。
また、マクロの挙動を「反復」「切り替え」「シーケンス」にした場合も動作しませんでした。標準の「反復なし」だけが動作するようです。
一方でキーボード操作のマクロは正常に動作するようですが、すべての組み合わせを試していないため確実ではありません。
マウスに関する操作が動作しない理由は不明ですが、プロシーンなどの競技環境で、マクロを使用した不正な操作を防ぐためなのかもしれません。とにかく、オンボードメモリのマクロはこのような動作のため、使用する予定の方は注意が必要です。
この他にも少し気になる点はありますが、それほど重要ではないので補足程度にお伝えします。
クリック音が少し大きい
他のマウスと比べると、クリック音が少し大きく高めの音なので耳障りに感じることがあります。ですが、数日使っているうちに慣れてきますし、ヘッドフォンやイヤホンをしている場合はほとんど気になりません。
溝が気になる

この溝は、上位版のG502 X PLUSなら綺麗に発光する部分で、有線版だと見ての通りただの溝になります。
エッジは丁寧に処理されていますが、この部分が手のひらに触れるため、何とも言えない違和感を覚えます。モゾモゾするというか、妙に気になる感じです。
これまで、こんな箇所が手のひらに触れるマウスを使ったことがなかったので、1週間ほど使ってみてようやく少し慣れてきたところです。私が神経質なだけかもしれませんが「何とかならなかったのかな」と感じてしまう部分でした。
おわりに

G502 Xはとても良いマウスだと思いました。もし、G502 XとG502のどちらを選ぶか迷っているなら、迷わず「G502 X」をオススメします。
ただ、すでにG502を使っている方に「乗り換えるべきか?」と聞かれると、正直少し迷うところです。長年使い込んだ製品には愛着があるものですし、G502で特に不便を感じていないのであれば、そのまま使い続けるのが一番だと思います。
初めて多ボタンマウスを検討している方にはオススメできる一台だと思います。可能であれば、店頭で実際に触ってみて、使い心地を確認してみてください。

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