ROCCAT Kone XP(有線)を試してみました

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ROCCAT Kone XP(有線)を手に入れました。……といっても、普通に買ったわけではなくて、電源の入らないジャンク品です。

このマウス、G502 Xを購入するときに最後までどちらにするか迷っていた製品です。

Kone XPはサイドボタンが4つあり、親指を置くところにもボタン(Easy-Shift[+])があって、この使い心地がどんなものなのか、ずっと気になっていました。ちょっと変わった配置ですよね。

比較検討していたのは2025年のはじめ頃で、9,000円前後で販売されていた記憶がありますが、2025年4月時点では11,000〜13,000円くらいまで値上がりしています。もうG502 Xで満足できているので、さすがに新品の購入には踏み切れず、安い中古があれば試したいなと思っていたところ、たまたま格安で見た目の綺麗なジャンク品を見つけてしまいました。

たとえ直せなかったとしても、感触くらいは確かめられるし、気に入れば正常に動作する中古か、本当に気に入ったら新品を改めて購入すればいいかなというつもりで、試してみることにしました。

……で、気になる修理の結果はというと……見事に復活!
USBケーブルを交換したらバッチリ動作してくれました!

というわけで、約3年前(2022年4月22日発売)の製品ですがサクッと使い心地をレビューします。

目次

握った感じ

実際に握ってみて最初に感じたのは、やっぱり「大きい」ということ。普段からかぶせ持ちで使っているんですが、Kone XPは横幅が広いので、手全体で包み込むような持ち方になります。

フィット感は悪くないですが、使っているうちに薬指と小指の付け根あたりがじんわり疲れてくる感じがあって、そこがちょっと気になりました。本体の横幅がしっかりしているぶん、指の位置が少し外側に開くような形になるのが原因かもしれません。あくまで私の場合ですが……。

G502 Xと比較してみると、Kone XPは後方がやや広がっている形状になっていて、このあたりのフィット感の違いが持ち心地にも影響しているように感じました。

サイドのふくらみ(くぼみ)は手にうまく沿っていて、親指は自然とサイドボタンの中央位置に来るので、操作自体はしやすいです。特に親指の下にあるEasy-Shift[+]のボタンは、無理なく押せていい位置にあると感じました。

つかみ持ちやつまみ持ちだと、本体が大きすぎて厳しいと思います。基本的には「かぶせ持ち前提」で作られているマウスだと感じました。

グリップについては溝があるもののプラスチックなのでツルツルです。逆を言えば掃除はしやすいです。

サイドボタンの配置と押し心地(T1〜T4)

サイドボタンは左上から順に T1、T2、T3、T4 の4つです。

上段(T1・T2)と下段(T3・T4)の2段に分かれていて、それぞれにわずかな角度がついており、親指の動きに合わせて押しやすくなるよう工夫されています。

上段は遊びが多めにあるせいか、押し込むときに少しきしむ音がします。下段は僅かに遊びがある感じです。

私は下段のT4を中心に親指の腹で押すスタイルなんですが、その場合 T1がやや遠く感じられ、押すときに他のボタンに指が触れるため、少し意識する必要がありました。これは慣れで解決しそうですが、現在は少しストレスを感じます。

全体として、誤操作を防ぐための工夫はしっかり感じられるものの、上下段のボタンをバランスよく使うには、ある程度の慣れやマウスの持ち方の調整が必要になるかもしれません。

Easy-Shift[+] ボタン の押し心地

先にEasy-Shift[+] の機能説明を簡単すると、このボタンを押しながら他のボタンを操作することで、別の機能を割り当てられる仕組みになっています。ロジクールで言うところの 「Gシフト」と同じ機能で、操作の幅を広げられる実用性の高い仕組みです。

Easy-Shift[+] ボタンは、親指の付け根を少し下にずらすだけで自然に押せる位置にあるため、最初は誤って押してしまうかもと思っていましたが、実際はそんなことはありませんでした。押しごたえは普段の左クリックと同じくらいで、思った以上に使いやすかったです。

ちなみに、デフォルトではこのボタンに Easy-Shift[+] が割り当てられているため、T1〜T4のサイドボタンが押せない状態になっています。 ですが、Easy-Shift[+] は別のボタンに割り当てることもできるので、T1〜T4を無駄なく使用することも可能です。

私の場合は、デフォルトがいちばん自然で押しやすかったです。

「+」「−」の押し心地

上部にある「+」「−」のボタンについては、少しだけ気になる点がありました。
私の個体だけかもしれませんが、「+」ボタンを押すときに「−」側寄りの位置を押すと、わずかに引っかかりを感じることがあります。
操作に支障が出るほどではないものの、押す場所によってフィーリングが少し変わる感覚があり、気になる人はいるかもしれません。

ホイールの使い心地

ホイールはとても滑らかで、押し込み、左右チルトいずれも硬すぎず柔らかすぎず、ちょうどいいクリック感です。特に、押し込みとチルトを操作したときの感触がしっかりしていて、とても気持ちよく使えました。
あとから分解したときに分かったんですが、押し込みとチルトにマイクロスイッチが使われていました。慣れ親しんだあのカチッとした押し心地なので気持ちよさに納得です。

センターボタンの使い心地

センターに配置されているこのボタンは、ややゴムっぽい質感になっています。
デフォルトではプロファイル切り替えの機能が割り当てられていることもあってか、出っ張りは控えめになっています。

そのため、指の腹で押す場合はちょっと意識する必要がありました。逆にいえば、頻繁に押す用途でなければ、誤操作しにくい設計とも言えそうです。

また、このボタンだけマイクロスイッチは使用されておらず、タクトスイッチになっています。

ソフトウェア「ROCCAT SWARM」の使い勝手

設定用のソフト「ROCCAT SWARM」は、この手のソフトを使ったことがあれば直感的に操作できる作りになっています。各ボタンの割り当てやライティング、DPI設定など、必要な機能はひと通りそろっており、画面構成もわかりやすいです。もちろん、アプリケーションによって自動的にプロフィールを切り替える機能も搭載されています。

設定内容をマウス本体に保存する際に数秒程度の待ち時間が発生したり、プロフィールを削除するのに30秒?ほどかかるなど、多少の待ち時間はありますが、全体としては使いやすく、特に難しいと感じる場面はありませんでした。

使用感まとめ

1つのボタンを除いてマイクロスイッチが採用されており、ホイールのチルトまでマイクロスイッチを使用しているのには驚きました。採用されているマイクロスイッチはいくつか種類が混在していますが、押したときの感触に大きな違和感はなく、全体として統一感があるのが良かったです。

サイズはやや大きめで、長時間使っていると薬指や小指の付け根あたりがじんわり疲れてくることもありましたが、これは手の形や持ち方による部分も大きいと思います。私は普段「かぶせ持ち」なので、その影響もあるかもしれません。

Easy-Shift[+] ボタンは、拡張性の高い操作が可能で、個人的にもとても気に入りました。自然な位置にあって、使い始めから違和感なく馴染めたのが良かったです。

サイドボタン4つの配置も、上下で角度をつけるなど工夫は感じられるのですが、万人にとって使いやすいかと言われるとやや微妙な印象があります。私の個体ではボタンのきしみ音が少し気になる場面もあり、細かい部分の仕上がりには好みが分かれそうです。

重さは104gと、決して軽量な部類ではありませんが、これだけマイクロスイッチをふんだんに使っていることを考えると仕方のない重量なのだと思います。

おわりに

細かい部分に気になる点はありつつも、全体としては満足度の高いマウスでした。

G502 X と比較すると、Kone XP はボタン数の多さやホイールの押し心地で優れている一方、ボタン関連のビルドクオリティ、フリースピン機能、グリップのしやすさに関しては G502 X に軍配が上がると感じました。それぞれの強みが違うので、自分の使い方や重視したいポイントに合わせて選ぶのが良さそうです。

現在の価格(11,000円〜13,000円前後)を考えると、正直ちょっと高すぎるなというのが本音です。
発売当初は 9,890円が店頭価格でしたが、安いところでは6,000円前後で販売されていたこともあり、そのことを知っていると、どうしても割高に感じてしまいます。

私はたまたまジャンク品を手に入れて修理する形になりましたが、結果としてかなり楽しめた一台でした。

余談:故障の原因

冒頭で「USBケーブルを交換したら直った」と書きましたが、実はそこにたどり着くまでに結構手こずっています……。

話が長くなるため、故障原因だけお伝えすると VCC線の被覆が破けてシールド線とショート していました。(最初にテスターでケーブル1本1本の導通確認しかしなかったので、これに気が付けなくて何日か途方に暮れてました)

これが問題の部分です。

これカシメが原因で傷が入って破けた気がするんですが、どうなんでしょう。
何にしてもこんな感じで故障することがあるってのが分かって勉強になりました。

ここまで分かったので念のために適当なUSBを直結して動作確認しました。LED点いたときは「おぉー!」って声がでました。

バッチリ動作確認できたので、念のために新しいケーブルを購入したらコネクタサイズが違って、コネクタの入れ替えを行いました。専用の道具やパーツがないのでカシメを無理やり開けたり閉じたりで大変でしたね……。

というわけで無事に復活です!

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