VSCode(Visual Studio Code)の拡張機能に Live Sass Compilerという有名なSassコンパイラーがあるのですが、Dart Sassに対応していないためモヤモヤしていたところ、Forkされた Live Sass Compiler(Fork)を見つけました。
上記URLにアクセスすると全く同じように見えますが、Forkは製作者名が「Glenn Marks」という方になっています。今回はこちらを試してみます。
拡張機能のインストール
拡張機能からglenn2223.live-sass
で検索するとLive Sass Compiler
が表示されるのでインストールします。
もしくはVSCode上でCtrl + P
を押してinstall glenn2223.live-sass
を入力してもOKです。
プロジェクトの作成
Live Sass Compiler を動作させるには、プロジェクト( ディレクトリ )で管理させる必要があるので、以下の構成でlive-sass-dart
ディレクトリをVSCodeに読み込ませます。
live-sass-dart/
├─ public/
│ └─ assets/
│ └─ css/
│ └─ コンパイルされたcss
│
└─ src/
└─ assets/
└─ scss/
├─ _variable.scss
├─ layout.scss
└─ home.scss
scssファイルの作成
src/assets/scss/
ディレクトリにlayout.scss
と@useで読み込む設定ファイル_variable.scss
を作成します。home.scss
は好みで。
// 設定 - _variable.scss
$font_color: #262f2d;
$bg_color: #2aa47A;
// Layout - layout.scss
@use "variable" as vars;
body {
font-size: 1.6rem;
color: vars.$font_color;
background: vars.$bg_color;
}
// Home - home.scss
body {
font-size: 2rem;
}
Live Sass Compilerの設定
Live Sass Compilerのデフォルト設定では、cssファイルがscssファイルと同じディレクトリに出力されるため設定を変更します。
下図のようにLive Sass Compiler の拡張機能の設定を開きます。
ユーザーとワークスペースのタブがありますが、プロジェクトごとに設定をしたいのでワークスペース
を選択します。
設定の中にSettings: Formats
があるので、settings.jsonで編集
を選択すると、プロジェクトのルートディレクトリに.vscode/settings.json
が作られます。
(ユーザーを選択した場合はsettings.jsonは作られません)
出力されたsettings.json
は下記のような設定項目になっているので、savePath
をこのプロジェクトのcss出力先である /public/assets/css
に変更します。
{
"liveSassCompile.settings.formats": [
{
"format": "expanded",
"extensionName": ".css",
"savePath": "/public/assets/css",
"savePathSegmentKeys": null,
"savePathReplaceSegmentsWith": null
}
]
}
Dart Sassのコンパイル
コンパイルするにはVSCodeのステータスバー(最下部)にあるWatch Sass
を選択します。
Watch Sass
を選択すると表記が「Watting...」に変わり、コンパイルと監視が始まります。
下図のように/public/assets/css
に出力されていれば成功です。また、scssファイルの内容を変更して保存するとcssファイルが書き換わるか試してみてください。
初回にコンパイルしないようにする
初期設定ではWatch Sass
を選択するとコンパイルと監視が始まりますが、コンパイルをしたくない場合があります。そんなときはsettings.json
に"liveSassCompile.settings.compileOnWatch": true
を追加します。
{
"liveSassCompile.settings.formats": [
{
"format": "expanded",
"extensionName": ".css",
"savePath": "/public/assets/css",
"savePathSegmentKeys": null,
"savePathReplaceSegmentsWith": null
}
],
"liveSassCompile.settings.compileOnWatch": false
}
mapファイルを出力しないようにする
mapファイルが不要な場合は、settings.json
に"liveSassCompile.settings.generateMap": false
を追加します。
{
"liveSassCompile.settings.formats": [
{
"format": "expanded",
"extensionName": ".css",
"savePath": "/public/assets/css",
"savePathSegmentKeys": null,
"savePathReplaceSegmentsWith": null
}
],
"liveSassCompile.settings.compileOnWatch": false,
"liveSassCompile.settings.generateMap": false
}
まとめ
無事にLive Sass CompilerのForkでDart Sassがコンパイルできました!
ステータスバーの「Watch Sass」を押すだけでコンパイルと監視ができるシンプル設計なのでオススメです。
記事内では割愛していますが、監視対象の調整やAutoPrefixerの設定なども行えるので気になる方はこちらからドキュメントを参照してください。
今回作成したファイルは以下からダウンロードできます。
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